なぜ、柔道は一本を取らないといけないの?
- あ null
- 2022年5月8日
- 読了時間: 2分

『一本を取る柔道!』
そう言う言葉を聞いたことはありませんか?
そもそもなぜ、
柔道の試合では一本を取らないといけないのでしょうか?
一本を取ることが良いとされているのでしょうか?
それは、
一本で相手を綺麗に投げることできたら、
相手に、相手の弱いところをハッキリ教えてあげることが出来るからです。
バーンッ!と綺麗に投げられると、
相手は自分の弱点がハッキリ分かります。
だから、試合が終わったら
その弱点を克服する練習をすることが出来ます。
そうやって練習すると、
どんどん強くなることが出来ます。
『一本で相手を投げる』
それは、相手を強くしてあげるための優しさなのです。
それに、
柔道は正しい場所と持ち方で相手と組んで、
正しい形で綺麗な技を入って投げると
相手も受身がしやすいように出来ています。
一本で綺麗に相手を投げる技を身につければ
自分を強くしてくれる相手に
怪我をさせることもないのです。
逆に、相手に怪我をさせてしまうような技は
本来の一本ではありません。
自分も相手も共に高めあう。
柔道を創った嘉納治五郎先生は
『自他共栄(じたきょうえい)』
と言いました。
試合相手は敵ではなく、
自分を強くしてくれる人です。
だから、試合相手のことを貶したり、
勝っても負けても、
相手の悪口を言ってはいけません。
むしろ、試合が終わったら相手に
「さっき、もっとこうしたら私は投げられたよ!」
「私は背負投にくる相手が苦手だよ」
「こんな風に動く相手が苦手だよ!」
とか、自分の弱点を教えてあげる方が良いと思います。
「この技はとてもよかったよ!」
と、良いところは褒めてあげるのです。
自分の弱点はあまり人には教えたくないかもしれません。
自分が負けたら、相手を褒めるのは悔しいかもしれません。
でも、
相手に自分の弱いところを敢えてさらけ出すことも強さであり、優しさです。
そうすることで、
相手はもっと強くなることが出来て
自分も弱点を克服することができるのですから。
一本で相手を投げるということは、
『自他共栄』の精神を大切にする
ということなのです。
武徳学道館
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